
こんにちは、りんです。
ロンドン中心部、ピカデリーにある“Royal Academy of Arts(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、通称RA)”は、1768年の創設以来、250年以上にわたり英国芸術を支え続け、特に毎年開催される”サマー・エキシビション”は世界最古の公募美術展として知られています。
今回は、ロイヤルアカデミー・オブ・アーツの歴史や見どころを紹介します。
1. ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツとは?


“Royal Academy of Arts(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、通称RA)”は、1768年にジョージ3世の勅許によって設立された、イギリスを代表する芸術機関です。
“Royal Academy(王立芸術院)”という名前ですが、国立美術館ではなく、現在も独立した慈善団体として運営されており、その目的は、“優れた芸術家を育成すること”、”芸術を一般市民へ広めること”、”英国美術の発展に貢献すること”で、現在でも、この理念は変わることなく受け継がれています。
ロンドン・ピカデリー通り沿いにある”Burlington House(バーリントン・ハウス)”内にあります。
建物は17世紀から18世紀にかけて建てられた歴史的建築で、中庭を囲むように複数の学術団体が入居しています。
特に毎年6〜8月頃にかけて行われる“Summer Exhibition(サマー・エキシビジョン)”は、ロイヤルアカデミー最大のイベントで、1769年から一度も途切れることなく開催されており、世界最古の公募美術展として知られています。



“Summer Exhibition”の作品は実際に購入することが出来るのが大きな特徴です。2026年は6月16日〜8月23日まで開催しています。
(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)
- 規模
小★★★★☆大 - 見る時間目安
1〜2時間程度 - 公式HP
https://www.royalacademy.org.uk/ - 入場料
23.5〜25.5ポンド程度/大人
※サマー・エキシビジョンの場合
無料展示もあり - 開館時間
月曜:休館
火〜木曜&日曜:10am-6pm
金、土曜:10am-9pm - 写真撮影
可 - 住所
Burlington House, Piccadilly, London W1J 0BD - 行き方
“Green Park”駅から東へ徒歩5分
“Piccadilly Circus”駅から西へ徒歩6分


2. ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツへの行き方
住所:Burlington House, Piccadilly, London W1J 0BD
行き方:”Green Park”駅から東へ徒歩5分
“Piccadilly Circus”駅から西へ徒歩6分
- ナショナル・ギャラリー
- Piccadilly Circus (ピカデリー・サーカス)
- China Town (チャイナ・タウン)
- フォートナム&メイソン
3. ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの見どころ


3.1. さまざまな企画展が催される
ロイヤルアカデミー最大の魅力は、年間を通して開催される企画展です。
展示内容は毎年大きく変わり、1つの展示は約3ヶ月のスパンで開催されます。
- ターナー
- モネ
- ミケランジェロ
- エッシャー
- フランシス・ベーコン
など、一人の芸術家を深く掘り下げる大型展覧会が数多く開催されています。
ロンドンを訪れる時期によってまったく違う展示が楽しめるため、リピーターにも人気があります。
ヴィクトリア朝の家具も常設展示しています。



今やっている展示や今後の予定は、公式HP→”What’s on“から確認することができます。
3.2. Summer Exhibition(サマー・エキシビジョン)


毎年6月から8月頃に開催される”サマー・エキシビション”は、ロイヤルアカデミー最大のイベントです。
1769年から一度も途切れることなく開催されており、世界最古の公募美術展として知られています。
最大の特徴は、“プロ・アマチュアを問わず誰でも応募できること”
世界中から作品が集まり、学生、趣味で制作する一般人、無名の若手作家、第一線で活躍する著名アーティスト、ロイヤルアカデミー会員の作品が同じ会場に並びます。
作品群の中から選ばれた約1,800点前後が展示され、油彩画、水彩画、版画、写真、彫刻、建築、映像作品など、多彩なジャンルが一堂に会します。
2026年は応募数の上限が18,000点とされ、デジタル審査と実物審査を経て展示作品が選ばれました。


サマー・エキシビションに展示されているほぼすべての作品が購入可能!
サマー・エキシビションに展示されている作品はほぼ全てが購入可能で、売上の一部はロイヤルアカデミーやRAスクールの運営資金として活用されています。
作品を購入することは、アーティストとロイヤルアカデミー(RA)の活動を支援することにつながります。
【作品の購入方法】
- 作品番号を控えて販売デスクへ行きます。
- 当日に手付金を支払い、残額は後日支払います。
- その後、作品の引き渡しや配送方法についての連絡を受けます。



実際に作品が買えるなんで面白いですね。






” サロン・ハング ” と呼ばれる展示方法
サマー・エキシビションでは、壁一面を埋め尽くすように作品を展示する“サロン・ハング(Salon hang)”が見られます。
大小さまざまな作品が天井近くまで並べられ、まるで一つの巨大な芸術作品のような空間が広がります。
19世紀の美術展の伝統を現代に受け継ぐ、ロイヤルアカデミーならではの見どころです。










3.3. 夏以外に訪れることは可能?
ロイヤルアカデミー・オブ・アーツは夏しか展示が見られないわけではなく、一年を通してさまざまな企画展が開催されています。
夏以外も、例えば近年では、
- ローズ・ワイリー展
- アニッシュ・カプーア展
- エッシャー展
- ミケランジェロ展
- マリーナ・アブラモヴィッチ展
- モネ展
- フランシス・ベーコン展
など、一人の芸術家や特定のテーマを深く掘り下げた展覧会が年間を通して開催されています。



公式HP→”What’s on“を確認してみましょう
3.4. ロイヤルアカデミー・スクール
館内には英国最古の美術学校である“RA(Royal Academy)スクール”があります。
現在も世界中から選ばれた若手芸術家が学び、将来の芸術界を担う人材を育成しています。
サマー・エキシビションの収益も、この学校の運営に活用されています。


3.5.ターナーやコンスタブルもサマー・エキシビジョンに出品していた
ロイヤルアカデミーには、英国美術史を代表する画家たちも深い関わりがあります。
代表的なのは、ジョシュア・レノルズ、トマス・ゲインズバラ、J.M.W.ターナー、ジョン・コンスタブル、ジョン・エヴァレット・ミレイなど。
特にターナー(1775~1851)は幼い頃から絵の才能を発揮し、わずか14歳でロイヤルアカデミー・スクール(RA Schools)に入学、翌1790年、15歳という異例の若さでターナーは水彩画をサマー・エキシビションへ初出品しました。
その後、24歳で準会員(Associate Royal Academician)、27歳で正会員(Royal Academician)となりました。
これは当時としては非常に若い昇格であり、RAが彼の才能を高く評価していたことが分かります。
一方のコンスタブルは1829年、52歳でようやくRoyal Academician(RA)となりました。
27歳で正会員になったターナーとは対照的で、コンスタブルは長年努力を重ねてようやく最高峰の称号を得た画家でした。
2人は毎年ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツのサマー・エキシビジョンで作品を競い合っていました。
有名な”赤いブイ事件”
1832年のサマー・エキシビション準備中、コンスタブルは約10年かけて完成させた”ウォータールー橋の開通”を展示しました。
その隣にはターナーの海景画”ヘルヴォーツライス”が掛けられていました。
展示直前、ターナーは絵に小さな赤いブイを描き加えます。すると、青や灰色を基調としていた海の中に、真っ赤な一点だけが現れ、観客の視線が一気にターナーの作品へ集まりました。
それを見たコンスタブルは“あいつはここへ来て、一発撃っていった(He has been here and fired a gun.)”と語ったと伝えられています。これは英国美術史で最も有名なエピソードの一つです。



この時の“ウォータールー橋の開通”はテートブリテンに、“ヘルヴォーツライス”はなんと日本の東京富士美術館(八王子市)にあります。
J.W.ターナーやジョン・コンスタブルについて詳しく解説しています!↓


3.5. ショップやカフェ
RAグッズを販売するショップや雰囲気の良いカフェが入っています。




4. まとめ
“Royal Academy of Arts(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)”は、美術館というだけでなく、250年以上にわたり英国芸術を支えてきた歴史ある芸術機関です。
世界最高峰の企画展に加え、毎年開催されるサマー・エキシビションでは、著名な芸術家から無名の新人まで幅広い作品が一堂に会し、その年ならではの芸術の潮流を感じることができます。
ぜひ、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツを訪れてみてはいかがでしょうか?



最後までお読みいただきありがとうございました。



















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